対広島7回戦

 阪神14−4広島 米子
 結果的には大勝だったが、正直運が良かっただけのように思える。
 阪神先発井川は立ち上がり不安定で先制を許し、3回以降持ち直したかと思ったら味方が4点を挙げ勝ち越しに成功した直後の6回裏、先頭前田に安打、次の新井に6試合連続弾となる2ランを被弾。続く栗原にも安打を浴び、一死後代打の広瀬に安打され一死一二塁としたところで藤川の救援を仰ぐという体たらく。結局勝ち星は付いたものの6回途中で被安打6失点3で降板した。
 味方が大量4点を勝ち越した直後の場面でこんな状態になるというのはエース云々を抜きにしても、投手と打者の信頼関係を損なう行為だと思う。完投とまでは言わないが、こういう試合展開であれば7回8回までは投げきれるようでなければ話にならない。西武の松坂のように、とまでは言わないが、藤川、ウィリアムス、江草、桟原と4人の救援陣を投入する結果となったことは残念でならない。
 冒頭で運が良かった、と言ったが、広島先発の黒田が不幸にもアクシデントで5回で降板していたが、テンポもよく失点は金本のソロのみ、普通に完投ペースだったことを考えれば、黒田の投球内容からして続投されていれば負けていた可能性も高い。
 打線については穴だった6番の桧山は四球と犠飛で2打点、不振のスペンサーも一本適時打が出たこともあるし、今日の適時打で満塁機は7打数5安打10打点打率.714と濱中の勝負強さも改めて確認できた。8回の8点はおまけとしても、十分合格点だった。
 それだけに井川が6回途中で降板となってしまったことが残念でならない。できれば完投、そうでなくても8回まで投げて桟原、もしくは7回までで桟原、江草と繋げて欲しかった。
 試合を見ていると、今までもそうなのだがどうも制球・球威が安定しない。不用意に中に入る球やすっぽ抜けが多い。フォームも流れたり踏ん張りが効いていなかったりで、非常にバラバラな感じがする。オフでの大リーグ移籍に関するゴタゴタが響いているのか、それとも勤続疲労なのかは分からないが、やはり井川は阪神投手陣にとって無くてはならない選手である以上、何とか調子を上げてきてもらいたいものだ。