とりあえず岩隈を撃沈し楽天を3タテできて、ロード五分、ホームで貯金を稼ぐ目標は達成。欲を言えば日ハム・ロッテの2カードで勝ち越せていれば文句無かったのだが、それは過ぎたる期待というものか。


 今週はホームで西武3連戦、ロードでソフトバンク3連戦の計6連戦になるので、数値目標的には西武勝ち越し・ソフトバンク負け越しの五分でOKとするべきなのだが、ここで気になってくるのが他球団の状況。
 首位中日は日ハム・ロッテとロード6連戦となり、現状の勢いから見ても良くて五分、更に貯金を目減りさせる可能性も否めないが、阪神と0.5ゲーム差の3位まで上がってきているヤクルトがロードで楽天3連戦、ホームでオリックス3連戦と、ある意味ボーナスステージ。下手をすると全勝、悪くても4勝2敗で貯金2を稼ぐ可能性が高い。そうなると、阪神は五分では追い抜かれることが必至になる。そうなると阪神が中日を抜き、ヤクルトをかわして首位に立つためには、西武を3タテするかソフトバンクに勝ち越すかしなければならないわけだ。


 まず西武3連戦。ローテーションからすると1戦目は福原−帆足、2戦目杉山−松坂、3戦目井川−大沼となる。3戦目は井川が崩れなければ勝ち目が大きい。2戦目では松坂が崩れない限り負けの公算が大きい。となると、カード全体の勢いを決める意味でも1戦目で勝てるかどうかが重要になる。福原は現状阪神の右のエース、防御率は3.19で前回登板はロッテ相手に3失点(自責2)完投。状態は悪くない。一方の帆足は西武の左のエース、防御率3.14、前回は中日相手に1失点完投。こちらも状態は悪くない。となると、自ずと打線の調子と守備次第となる。とすれば、西京極球場という倉敷マスカットスタジアムと並ぶ準本拠地での地の利とDH無しという通常の打線が組める阪神は有利と見ていいだろう。岩隈を撃沈した勢いを保つことができれば、ひょっとすると松坂攻略まで行けるかもしれないが、ここは何とも言えないところだ。
 次にソフトバンク3連戦。一昨年の日本シリーズで徹底的にやられたヤフードーム(当時の福岡ドーム)ということで非常に雰囲気は悪い。ただ、ローテーションでは井川・福原の不振の両エースに代わって裏エースとも言える奮闘を見せている1戦目安藤(防御率2.08でセ2位)と2戦目下柳(同1.24、規定投球回数未満)の2枚が登板することで活路は見出せるか。ただそれぞれ新垣(同4.13)と和田(同3.59)のエース級とぶつかることになる。和田は日本シリーズで2度対戦しているためある程度対策は立てられるだろうし、こちらの下柳はソフトバンクが苦手だった左の軟投派ピッチャーなので勝ち目があるので、やはり初戦の安藤−新垣の勝負次第か。3戦目は能見(同4.00)−倉野(同7.00)と、数字だけ見ればこちらが有利だが、能見は好不調が激しいので不安。と思っていたら倉野抹消されていた。馬原(同4.75)か? ううむ。まあ、結局打線の援護次第ということか。
 何にせよ緊迫した戦いになりそうなので救援陣の奮闘にも期待したいが、守護神久保田が楽天戦で1失点したように、いまいちピリっとしないのが不安材料と言える。


 今週の6連戦を乗り切れば、来週はホームでオリックス、ロードで楽天と、今週のヤクルトよろしくいわゆるボーナスステージになるので、何とか踏ん張ってほしいところではある。